2019.07.12

結婚式アルバムの歴史

天使のアルバムのデザイナー、リボンです。

 

結婚式アルバムは、20年ぐらい前を境に大きく変わりました。

 

20年以前は、照明がきちんとしたスタジオで撮影した、

いわゆる型物が主流でした。

これは、成人式などで今でもあるような、

計算された照明設備のあるスタジオで撮影され、

ポーズを取り衣装も整えられ、視線もばっちり頂いた

写真を台紙に張ったものです。

 

これが、スタジオの型物だけではなく、

結婚式や披露宴の様子をスナップ撮影され、

プリントし台紙に張ったアルバムが作られるようになりました。

 

プロ写真家の間では、照明もなく、

不完全な状態でのスナップ撮影は、

プロの仕事ではないと言われていました。

 

しかし、スナップ撮影の需要は大きく、

デジタル印刷機の開発により一気に広まっていきました。

 

シャッターを一回切っていくらというプロ写真家の誇りは、

時代の流れについて行けないものでした。

スナップ撮影は何ポーズ何枚という型物の観念ではなく、

時間給又は挙式・披露宴1回撮影しての支払いとなります。

 

この流れをさらに進めたものが、

フイルムからデジタルカメラへの移行です。

 

何回シャッターを切っても費用はプリントしない限り変わらない。

フイルムの時は、シャッターを押すたびにフイルム代がかかりました。

連射機能も付いているカメラがありますので、

1回の挙式・披露宴で2000カット以上の撮影がされることも普通です。

 

このようにたった20年ぐらいで大きく変わりました。

型物からその場の自然な情景を切り出したような

スナップ写真が主流となっています。

デジタル化が、この業界にも大きく変化させていきました。

 

また、結婚式アルバムの製本も変わってきました。

以前は写真プリント(印画紙銀塩プリント)のみでしたが、

デジタルによりオンデマンド印刷が可能になり、

写真プリントではなく雑誌のような紙に印刷することも可能となります。

 

これにより、20~30ページが主流であったのが、

100ページを超えるものも印刷製本が出来るようになっています。

 

長期保存という観点では、やっぱり1ページの厚みがある

印画紙写真プリントの方が安心感を与えてくれるように思えます。